第22回 離婚相談
面会交流を決めていない場合、裁判で面会交流は認められる!?

 

離婚カウンセラーの
ミライです。


 

面会交流は、子どもの心の成長にとって重要と考えれられています。
ただ、面会交流の取り決めをせずに離婚した夫婦もいます。

 

離婚時に面会交流を決めていなければ、もう子供に会うことはできないのでしょうか。

 

今回の相談者は、面会交流を定めなかったので子どもに会う機会が無く悩んでいる父親A氏です。

 

あなたの悩みはどれですか?

弁護士に離婚の悩みを聞いて欲しい人
離婚時にお金をできるだけ多く欲しい人
 

家を売るか悩んでいる人
家を早く高く売りたい人
 

離婚後、再婚できるか悩んでいる人
 

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≪相談の背景≫
元妻が子どもに会わせてくれない…

背景を飛ばして相談内容を見る>>

家族構成

イラスト_男性40代

 

(相談者)※離婚済
元夫A氏(40代)
会社員

 

 

イラスト_女性30代

 

 

元妻Bさん(30代)
パート社員

 

イラスト_女の子

※母が監護
4歳(長女)
保育園児

 

今日で、離婚してちょうど1年だ。
俺は、やっと離婚のショックから立ち直りかけている。

 

 

だが、次なるショックが待ち構えていた。
俺には4歳になる娘がいるが、元妻が会わせてくれないのだ。

 

 

娘がいるが娘に会えない…。
そんな俺の悩みを聞いて欲しい。

 

男性031_悩む1

 

ある日、妻が突然別居費し、離婚を請求していた。

 

 

俺は、驚くしかなかった。

 

 

妻に、原因は何なのか聞いてみた。
最近喧嘩ばかりで耐えられないのだと言う。

 

 

ちょうどその頃、確かに俺たちは毎日喧嘩していた。
喧嘩の内容は、家事や育児の分担など日常的なものだった。
だが、離婚するほどの内容ではないはずだ。

 

 

不倫も暴力もしていていない。
モラハラ(精神的暴力)などもしてないはず。

 

 

俺は離婚には反対だった。

 

 

俺たちは、結婚当初から激しく口論をするときがあった。
ただ、どれだけ激しく言い争っても、翌日には仲直りしていた。

 

 

別居直前の連日喧嘩は俺も辛かったが、いつもの夫婦喧嘩だと思っていた。
だが、元妻は耐えられなかったのだろう。

 

 

 

ある日、俺が仕事から家に帰ってくると、家は静まり返っていた。
妻は、子どもを連れて実家に帰った後だった。

 

 

俺は、焦った。
本気で焦った。

 

 

置き手紙には、
「実家に帰ります。」
とだけ書いてあった。

 

 

一瞬、時間が止まった様な感覚に陥った。

 

 

気が付いたら、車を走らせていた。
仕事の疲れなど忘れ、妻の実家に向かってアクセルを踏んでいた。

 

 

手は震え、目は充血していた。
それ以上に、汗が止まらなかった。

 

 

妻の実家に着いても、妻は出てこなかった。
妻の両親と話したが、妻は話したくない、とのことだった。

 

 

何度も何度も謝ったが、いい返事は返ってこない。
結局子どもにも会えず、ひとりで帰るしかなかった。

 

男性031_悩む4

 

1か月後、俺は、妻が雇った弁護士と喫茶店で向き合っていた。
いわゆる離婚協議というものだ。

 

 

妻は、強く離婚を主張している様だ。
私は必死に離婚に反対した。
だが、妻自身は協議には来ず、妻が雇った弁護士が淡々と離婚を請求し続けた。

 

 

妻側弁護士は、離婚を主張して頑として動かない。
結局、私は離婚に同意せざるを得なかった。

 

 

3回目の離婚協議で、離婚は成立した。

 

 

相手の弁護士が出してきた離婚協議書にサインした。
財産が私に有利になる代わりに、妻は子どもの親権者となった。
財産分与と親権、そして月3万円の養育費が決まった。

 

 

そして、離婚が成立した。

 

 

 

離婚してから約1年
ようやく、立ち直ろうとしている。

 

 

離婚直後は、何度も自殺も考えた。
この苦しみから一刻もはやく解放されたと思っていた。

 

 

しかし、なんとか生きている。
生きていれば楽しいことがあるはずだと自分に言い聞かせていた。

 

 

そして、やっと過去として整理できそうだ。

 

 

そんな今、気になることがある。
それは、一人娘のことだ。

 

 

妻が別居時に連れて行ってから、娘とは一度も会えていない。

 

 

娘は今4歳だ。
おそらく、保育園か幼稚園に通っているのだろう。

 

 

娘は、元気だろうか。
娘は、大きくなっているだろうか。

 

 

俺に似ているところはあるだろうか。
お父さんのことは覚えているだろうか。

 

 

娘に会いたい。
会って話して触れてみたい。

 

 

元妻に、面会交流をしたいと伝えよう。
俺がどれだけ娘に会いたいかを伝えよう。

 

 

さて、元妻は面会交流に応じてくれるだろうか!?

 

 

 

最悪だ。
結果は、悪い方に出た。

 

 

元妻は、「面会交流は絶対しない」と言ってきた。
条件とか関係無く会わせるつもりはないようだ。

 

 

元妻の反応は、ある程度は予想していた。
あれほど一方的に離婚を要求してきたのだから、面会交流も拒否するかもしれないだろうと思っていた。

 

 

だが、会えないとなるとショックは隠せない。
悲しさと絶望しか見えない。

 

 

会いたい。
娘に会いたい。
我が子に会って、抱きしめたい。

 

 

自分の娘なのに、もう一生会えないかもしれない!

男性031_悩む2

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≪離婚相談の内容≫
面会交流を申し立てれば認められる可能性有り!

背景の要約

元夫A氏は元妻Bさんと面会交流を定めないで協議離婚した。
離婚後に心の整理が着いたとき、娘に会いたいと思い元妻に面会交流を申し込んだ。
だが、元妻は面会交流に反対したため、元夫A氏は娘に会えないでいる。

<<戻って相談の背景を見る

 

 

 

 

 

やっと離婚の事実から立ち直れてきたのに、娘に会えないなんて辛すぎます。
私みたいに、子どもに会えないで悩んでいる父親って多いですか?


 

 

離婚後、我が子に会えない父親は非常に多いです。
理由は、離婚後、母親の中には子どもを元夫に会わせたくないという感情を持つからです。

 

子どもを引き取った女性にとって、元夫にはもはや憎しみしかありません。愛し合って結婚したにも関わらず、離婚した元夫は人生最大の宿敵として認定されています。

 

そんな宿敵に、大切な我が子を会わせたくない気持ちになるのは当然です。


 

 

 

 

 

人生最大の宿敵だなんて…。

 

元妻に会わなくても良いので、子どもに会いたい気持ちは揺るぎません。
子どもにとっても父親と会うことはメリットがあると思うのですが、世間ではどう思われているのですかね?


 

 

裁判所の裁判官や調停委員は、面会交流の重要性を認識しています。

 

子どもが、普段一緒に暮らしていない親(父)に会うことは、母親からだけでなく父親からも愛されていると感じることができます。そういう気持ちを持つことで、この健全な成長、人格形成のためになると考えているのです。


 

 

 

 

 

私は、『私が会いたい』という気持ちもありますが、『娘のためにも会ってあげたい』という気持ちでもいます。

 

私が思うに、子どもは大人が考えている以上に敏感な生き物です。子どもが父親からの愛を感じていなければ、「私は愛されて生まれてきたのか?」「俺は、生まれてきて良い存在だったのか?」と考え出してもおかしくありません。

 

元妻には再度面会交流を求めてみますが、最悪の場合に裁判したら面会交流は認められるものですかね?


 

 

裁判所は面会交流の設定に積極的です。
結論から言いますが、面会交流は認められる可能性はあるでしょう。

 

似た状況での過去の判例を紹介します。


判例の紹介

判例@

京都家庭裁判所

平成22年4月27日

家裁月報63巻3号87項

非親権者の父から、子どもとの面会交流を申し立てた。母は面会交流を否定し、調停委員から提案された試行的面会交流も拒否した。

 

裁判所は、
・「子と非親権者の父との面会交流は、子が父親から愛されていることを知る機会であり、この健全な成長にとって重要な意義がある(中略)」
・「子は両親の愛情を平等に受ける権利を有しており、・・・、親権者であってもそのような子の権利を害することは到底許されるものではない
と、面会交流を認めた。

 

その後、高等裁判所でも争われたが、抗告審も原審の京都家裁の判断を支持した。

判例A

東京高等裁判所

平成25年7月3日決定

判例タイムズ1393号233頁

夫と妻は、11年の結婚生活の後、妻が娘を連れて別居を開始した。その後、妻は離婚を求める調停を申し立てたが、夫を娘に会わせたくないと主張した。対して、夫は娘との面会交流を求める調停を申し立てた。

 

家庭裁判所で調停は不成立なったが、その後の審判で、面会交流を認め、頻度、方法、時間等を指定した。

 

妻は、これを不服として東京高等裁判所に判断を委ねた。

 

東京高裁は、「子は、同居していない親との面会交流が円滑に実施されていることにより、どちらの親からも愛されているという安心感を得ることができる」として面会交流を認めたものの、その方法などを再考すべきとして家庭裁判所に差し戻した。

 
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今後について

 

基本的に、裁判所は面会交流に積極的です。子どもは両親からの愛情を受けることで、健全な成長につながると考えられています。

 

ただ、どんな場合でも面会交友が認められるとは限りません。暴力や連れ去りの可能性がある場合は面会交流が認められない場合があります


 

 

 

 

 

暴力など振るったことありませんし、連れ去りなども考えたことも無いです。

 

いま私は毎月養育費を支払っています。
面会交流が実施されない場合、支払いを止めてしまっても問題は無いですか?

 

また、元妻に『娘に会わせないなら養育費を止める』などと言うことは大丈夫ですか?


 

 

養育費と面会交流を関連付けても、問題は解決しません。
それどころか、解決から遠ざかる方が多いです。

 

もし養育費を止めると、元奥さまはAさんの会社からの給与を差し押さえを求めるでしょう。一度差し押さえると、以後は強制的に給与から払われることになります。どちらにせよ、養育費は支払われ続けるのです。

 

また、養育費を止めたりすると、元奥さまはAさんの事を強く恨むのではないでしょうか。そうなると、面会交流はますます遠ざかると思います。


 

 

 

 

 

では、どうすれば良いのですか?
裁判すれば良いのは分かりましたが、できれば話し合いで解決したい。


 

 

Aさんがどれだけ娘を愛しているかを、元妻さまに伝え続けるのです。
例え、元奥さまから返事が無くてもです。

 

子どもが物心つくと、『私のお父さんはどこにいるの?』『お父さんってどんな人?』と聞いてくるでしょう。
その時、元奥さまは父親の存在の大きさに気づいて、子どもをAさんに会わせてみようと思うかもしれません。

 

必ずそのタイミングはやってくるので、あなたは娘を愛する心を熱く伝えておくのです。


 

 

 

 

 

なるほど!
その方法の方が、裁判で認めてもらうよりも気持ち良い面会交流ができそうですね。

 

ミライさん、ありがとうございます。
面会交流ができるように努力し続けます。

 

そして、娘と会うことになったら、「お父さん大好き」と言ってもらえるように頑張ります。


 

 

頑張って下さい!
応援しています!


 

まとめ

調停や裁判では、面会交流を行うことを積極的に勧めてくる!
ただし、元奥さまが『子どもを父親に会わせたい』と思えるような言動を心がけよう!

 

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