第2話
妻が帰って来なくて絶望している時、姉との電話で落ち着きを取り戻す!

離婚相談番外編画像_離婚調停物語_2

妻が出て行って1日目(土曜日)

 

起きたのは、昼の12時。
今日は土曜日なので会社は休みだ。

 

 

そうだ、昨晩は妻と大喧嘩したのだった。
ベッドから飛び起きて、妻が帰ってきているか家の中を探し回った。

 

 

いない。
妻も娘もどこにもいない。

 

 

なぜ、帰ってきていないんだ。
いったいどこにいるんだ。

 

 

急に不安が襲ってきた。

 

 

刑事から聞いた妻の言葉が頭に浮かんだ。

 

 

『もうヤマトとは共に生活をできない』

 

 

信じられない。
喧嘩なんて今まで何度もした。
その度に、お互い謝ってすぐ仲直りをした。

 

 

妻に電話をした。
コール音は鳴らずに自動音声に切り替わる。

 

 

もう一度かける。
またも自動音声に。

 

 

なぜつながらない!?
まさか、着信拒否か!?

 

 

ラインLINEのメッセージを送るも既読にならない。
ラインLINEの電話にも出ない。

 

 

1時間経っても、2時間経っても既読にならない。

 

 

こうなったら、妻の実家で電話してみよう。

 

 

妻の実家に電話をした。
だが、電話に出ない。
義父の携帯に電話をした。
携帯にも出ない。
コール音が鳴り響くのみ…。

 

 

いったいどうなってるんだ!?

 

 

だんだん焦ってきた。
心拍数が高くなってくる。

 

 

どうすれば良い!?
どうすれば良いんだ!?

 

 

両親に相談しようか!?
いや、必ずパニックになるだろう。
私の静止を押し切って暴走してしまう。
言うのはしばらく止めておこう。

 

 

良い案を思いついた!
妻との共通の友人がいる!
家族ぐるみでよく食事会をしていた。
妻同士で遊びに行ったりもしていた。

 

 

共通友人から、妻へ連絡してもらおう。
仲直りの仲裁をしてもらおう。

 

 

すぐに共通の友人たちに電話。
と同時に、事情を説明した。

 

 

みなびっくりしている。
だが、私から事情を聞くと、すぐに妻に電話やラインをしてくれた。

 

 

何時間か経っただろう。
友人たちは結果を伝えてきてくれた。

 

 

みな口を揃えて言った。

 

ヤマトの妻が電話に出ない。
返事が返ってこない。
ラインのメッセージも既読にならない。

 

 

友人たちからも連絡がつかないだと。
いったい、どうなってるんだ!?

 

 

どうすれば良いかネットで調べてみた。
色々なキーワードで検索した。

 

 

『妻が家を出て行った 解決
『妻が家出した 行き先
家出した妻と連絡を取るには』
妻と仲直りする方法』

 

 

夜中まで調べたが、
良い方法が見当たらない。

 

 

 

この時、ある単語がヤマトの脳裏を過った。

 

 

 

離婚・・・

 

離婚相談番外編画像_離婚調停物語_2-2

 

この時、
心臓が止まる様な感覚に襲われた。

 

 

頭を抱え、歯を食いしばる。
何度も何度も深呼吸した。
しかし、体の震えは止まらない。

 

 

寝る前、布団に入って強く想った。

 

 

妻よ。私が悪かった。

 

電話に出て欲しい。

 

早く帰ってきて欲しい。

 

また、一緒に笑い合いたい。

 

毎晩、手を握り合って眠りたい。

 

娘と3人で、毎日仲良く過ごしたい。

 

 

この日、離婚という恐怖に怯えながら寝た。

 


 

妻が出て行って2日目(日曜日の午前)

 

朝起きても、妻と娘の姿は無い。

 

 

ラインも既読になっていない。
妻や妻の両親に電話をかけるも、全く繋がらない。

 

 

焦りと不安で、体が震える。
どうしよう。どうしよう。

 

 

そうだ!

 

友人以外にも妻と連絡取っていた人がいる。
私の姉だ!

 

 

私の姉と妻は、よくラインのやり取りしていた。
いろいろ相談に乗ったりもしていた。

 

 

姉の性格的にも、相談すると親身に聞いてくれるだろう!

 

 

しかし、姉にも家族がある。
びっくりするだろうし、負担になるだろう。
急にこんな相談するのは気が引ける。

 

 

相談したい。
しかし、相談していいのか分からない。
どうしよう。どうしよう。

 

 

悩んでいると、玄関のインターフォンが鳴った!
妻が帰ってきたのか!?
玄関まで飛んでいった!

 

 

しかし、荷物が届いただけだった。
荷物の送り主は…、なんとだった!

 

 

娘の一歳の誕生プレゼントを贈ってくれたのだ。
なんというタイミングだろうか!

 

 

もう迷いはなかった!
すぐに姉に電話した!

 

 

泣きながら事情を話した!
言いたいことを全部言った!
姉は話を全部聞いてくれた!

 

 

そして姉は言った。

 

 

妻の行動は急すぎる。
それに、妻の両親の対応はどうかと思う。

 

 

そして、ヤマトのことを大バカモノと言った。

 

 

都会に出てきて、
良いマンションに住んで、
何一つ不自由のない暮らしをして、
慢心していたのではないか。

 

自分のことばかり考えていたのではないか。
心の底から妻を幸せにしようとしていたのか。

 

 

何度も何度もお叱りを受けた。
私はが止まらなかった…。

 

 

姉から妻に連絡を取ってくれるという。
できるだけ私の力になってくれるという。

 

 

姉との電話で、
私は少し落ち着きを取り戻した。
心の苦しみが少し和らいだ。

 

 

そして、今できることを考え始めた。

 


 

今、私にできることは何だ!?
妻が戻ってきてくれることを祈るだけか!?

 

 

それだけではない。
これからの行動が全てを決めるだろう。

 

 

さぁ、何をすべきか考えるんだ!

 

 

第一の希望は何だ?
当然、妻に戻ってきてもらうことだ。
そのためには何をすべきか?

 

 

当然、妻に謝ることだ。
ただ謝るだけではなく、妻を大切に想っているかを伝えよう。
そして、また家族3人で仲良く暮らしたいと伝えよう。

 

 

幸いにもメールは届いているようだ。
メールで私の想いを伝えよう。

 

 

ただ、しつこくしすぎても引いてしまうかもしれない。
時間が癒してくれることを期待しつつ、2日に1回くらいの頻度で、1回当たり100文字くらいを送ろう。

 

 

他にはないだろうか?

 

 

手紙を書こう。
それを妻の実家に送ろう。

 

 

妻や妻の両親が読んでくれて、考え直してくれるかもしれない。
もう一度、チャンスを与えてくれるかもしれない。

 

 

さて、するべきことはこれだけか?

 

 

妻に戻ってきて欲しいが、戻ってこない場合は離婚!?
離婚なんて絶対したくない!

 

 

しかし、妻が弁護士に依頼したとしたら?
さすがに私も無防備ではいられない。
こちらも、専門的な対策が必要だ。

 

 

考えたくもないが、もし妻が離婚すると決めたとしたら、妻の両親は妻を全力で支援するだろう。

 

 

妻の両親は裕福だ。
妻には十分な衣食住を与えるだろう。

 

 

そして、優秀な弁護士に依頼して、私を徹底的に攻めて来るだろう。
もし身ぐるみ剥がされてしまったら、私は生活できなくなってしまうかもしれない。

 

 

とりあえず、私も自分で自分を守らなければならない。

 

 

そのためには…。

 

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