不倫の相談事例

家族構成

イラスト_男性40代

 

 

夫A氏(30代)
会社員

 

イラスト_女性30代

 

(相談者)
妻Bさん(30代)
会社員

 

イラスト_女の子

 

10歳(長女)
小学生

 

ある土曜の朝6時。

 

 

普段ならベッドの隣で寝ている夫がいない。
リビングにも風呂場にもいない。

 

 

昨晩、同僚と六本木で飲んでくると言っていた。
夫はたまに記憶をなくすまで飲む。

 

 

まさか、酔っぱらってどこかで倒れているのでは。
急に不安が襲ってきた。

 

 

電話をかけると、10コール目で出た。
夫の声は、いつも通りの元気だった。

 

よかった。
どうやら、無事の様だ。

 

 

今どこにいるのか尋ねてみた。
なんと、マンションの入り口にいるとのこと。

 

 

家の扉を開けた夫は、髪の毛もスーツもシワだらけだ。
だが、顔色も良く元気そうだ。

 

 

昨晩は、夜中の1時過ぎには解散したらしい。
その後、マンションの階段までたどり着いたが、そこで力尽きてしまって寝ていたとのこと。

 

 

夫は、スーツを抜いで風呂に向かった。

 

 

私は夫のスーツを畳もうとした。
すると、スーツのズボンから小さい紙が零れ落ちた。タクシーのレシートだった。

 

 

私はレシートを拾い上げて表情が固まった。

 

女性モデル10_悲しい31

 

レシートの発行時刻は、朝5:50。
私が夫に電話をした頃だ。

 

 

夫は6時前にタクシーで帰宅!?
マンションの玄関先で寝ていたというのはウソ!?

 

 

風呂から出てきた夫に問いただした。
レシートを見せつけて、睨み続けた。

 

 

夫は黙り込んでいる。
黙秘のつもりだろうか。
私相手に黙秘が通じるわけがない。

 

 

夫はしぶしぶ白状した。

 

 

昨日、同僚3人と六本木のバーで飲んでいた。
しばらくすると、隣の席のOL2人と仲良くなった。
その後、5人でカラオケに行ったが、気が付いたら1人1人と帰っていった。

 

 

午前2時、夫とOLのCさんの2人だけがカラオケボックスに残されていた。
個室に酔った男女が残されると、どうなるかは想像の通りだ。

 

 

2人はカラオケを出て、五反田のホテルに向かった。

 

 

行為を終えてひと眠りして目を覚ますと、朝の5:30だった。
夫は、怒り狂う妻の顔が頭に浮かんだ。
Cさんに「今日も仕事なんだ」と言って、急いでホテルを後にした。
そして、流しのタクシーを拾って家に向かった。

 

 

夫は、全てを話した後に妻に頭を下げた。

 

 

私は、呆れて何も言えなかった…。

 

女性モデル10_悲しい37

 

夫の不倫朝帰り事件から2週間が経った。

 

 

あの日以来、私は怒りが収まらない。

 

 

あれほど信じていた夫が不倫した。
しかも、最初はマンションの階段で寝ているなんて嘘をついて。
私は今まで夫を信じて、仕事も家庭も頑張ってきた。
だが、夫はそんな私を裏切った。

 

 

たった一度でも不倫は不倫だ。
夫を見ると、イライラする。

 

 

あれほど夫を愛していたのに、今は気持ち悪い生き物にしか見えない。
こんな夫と、これから何十年と一緒に生活するなんて絶対ムリ!

 

 

もう、離婚しか無い!

女性モデル10_悲しい38

この事例の争点

夫A氏は、同僚と飲んでいたときの勢いでつい不倫をしてしまいました。
妻には最初不倫を隠そうとしていましたが、不審に思った妻が夫を問い詰めた結果、夫はなんと正直に自白してしまったのです。

 

 

夫の不倫を知った妻は大変落ち込みました。
そして、裏切った夫に対する気持ちは一気に冷え込んでしまいました。
夫が不倫をしたという事実に直面したことで夫を生理的に受け付けなくなり、離婚しかないと考えるようになりました。

 

 

夫の不倫は、立派な不貞行為です。
そして、不倫したことを認めています。

 

 

しかし、夫が不倫をしたと言っても酔った勢いでの一度だけです。
そして、夫は二度と不倫しないと深く反省しています。

 

 

たった一度の不倫で、妻が離婚請求すると離婚は成立するのでしょうか。

女性モデル08_笑顔20

結論

裁判における離婚事由の一つに、不倫(不貞行為)が含まれています。
夫の行った不倫は、この不貞行為に当てはまります。

 

しかし、不倫があれば必ず離婚が認められるという訳ではありません。裁判になった場合、不倫で離婚が認められるには次の2つの要件を両方満たさなくてはなりません。

 

不倫で離婚が認められるための条件
  1. 配偶者が不倫相手と複数回肉体関係を持った(セックスした)
  2. 不倫が原因となって夫婦関係が破綻した

 

この事例では、複数回肉体関係を持ったという@の条件を満たしません。

 

 

夫と不倫相手Cさんは、週末の金曜に知り合ったばかりで、肉体関係は1回きりです。裁判所は、継続的な肉体関係があって始めて『不倫が離婚事由になる』と考えるのです。

 

 

また、Aの夫婦関係が破たんしたという条件も満たすとは判断されないでしょう。

 

 

不貞行為は許されない行為ですが、世の中を見渡してみると、一度だけの不倫は意外と多く存在します。裁判所は極論ではありますが、『勢いでの不倫はどの家庭にも起こり得るもので、乗り越えていくべき家庭問題の一つである』、とする考えもあります。現実的に、一度の不倫で即座に夫婦関係が破綻したと判断されることはほぼ無いです。

 

 

この事例では、夫の不倫は勢いでの一度きりの肉体関係であり、@の条件である複数回という条件を満たさず、また、Aの条件の『夫婦関係が破綻したと認識される』ことも難しいため、離婚成立は認められないでしょう。

 

 

婚姻を継続し難い重大な事由となる可能性は!?

この事例では、夫の不倫が一度きりということで、妻が例え裁判を起こしても不貞行為での離婚はまず認められないでしょう。しかし、今回の不倫事件がきっかけとなって夫婦仲が破綻に向かってしまった場合には、不貞行為ではなく、婚姻を継続しがたい重大な事由と認定されて離婚が認められる可能性があります。

 

 

しかし、『一度の不倫が婚姻関係を破綻までに至らしたこと』を証明することは非常にハードルが高いため現実的ではありません。

 

 

どうしても夫と離婚したいなら別居!?

たった一度の不倫でも、どうしても許せない場合もあるでしょう。それまでの小さな不満などが溜まっていた場合などでは、一度きりとはいえ夫の不倫が離婚への大きなきっかけになった可能性があります。

 

 

しかし、裁判所は一度の不倫で離婚を認めることはまずありません。それでも納得できずにどうしても離婚したい場合は、別居してしまうのが早道です。もし夫が別居に納得せずに同居義務違反と言われても、『一度きりとは言え夫の不倫』という明確な理由があります。

 

 

そして、別居開始と同時に、離婚請求と婚姻費用請求をしましょう。

 

 

もし夫が離婚に合意しなくても、完全別居が3年程度続けば離婚は認められるでしょう。ただ、実際には3年経たずに夫が離婚に合意する可能性が高いです。

 

 

女性(妻)が別居開始した際、離婚請求と同時に必ず婚姻費用請求もしておきましょう。婚姻費用とは、婚姻関係である場合収入の多い側(夫)が低い側(妻)に生活費を支払う制度です。

 

 

婚姻費用を請求された夫は、金銭的なプレッシャーを受けます。その時、今の状態のまま婚姻費用を支払い続けるより、離婚が成立して養育費の支払いになったほうが金銭的にはマシになる、と考えるようになります。

 

 

また、例え妻が家を出ていって途方に暮れたとしても、別居期間が3ヶ月も過ぎると一人暮らしにも慣れてきます。そうなると、婚姻費用支払いのプレッシャーから解放されたいという思いもあり、離婚を受け入れる様になるのです。

 

まとめ

一度きりの不倫で離婚は認められない!
どうしても離婚したい場合は別居しよう!

 

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