第5話
夫は離婚に合意!?次は離婚条件だ!

別居開始4ヶ月後。

 

 

夫に通知書を送って一週間が経った頃。
弁護士から電話があり、ドキドキしながら受話器に出た。

 

 

弁護士さんが言うに、夫からの返答があったそうだ。
今の別居生活が続くか終わるかは、夫の返答次第だ。

 

 

夫は離婚に合意したのか。
それとも、反対だったのか。

 

 

夫の返答は・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

弁護士
「旦那さまは『離婚に合意する!』と言いました」

 

 

よかった!
離婚に一歩近づいた!

 

笑顔の女性62

 

 

最高の返答です!
夫が『離婚する』と言うなんて!

 

 

離婚成立に一歩近づきました!

 

 

弁護士さんの言っていたとおり、時間が夫を追い詰めた。

 

 

こちらの想定通り、
・婚姻費用で生活が困窮
・一人暮らしに慣れてきた
・復縁の余地無い通知書
の3つによって、夫は離婚合意へと傾いたのだ。

 

 

離婚には合意できた。
大きな山を越えた。
あとは、離婚条件について話し合うだけだ。

 

 

さて、離婚条件は何を話し合うべきか調べよう。

 

 

離婚条件には、『お金に関すること』と『子どもに関すること』の2つに分けることができる。

 

 

離婚条件で話し合う内容
お金のこと
  • 養育費
  • 慰謝料
  • 財産分与
 
子どものこと
  • 親権
  • 面会交流

 

 

うーん。
これ全部決めるのか。
色々話すことが多い。

 

 

離婚の本を読みながら、ひとつずつ調べて行こう。

 

 

・財産分与
婚姻期間中に増えた資産は2人の物であり、その資産は離婚時に均等に分けるのか。

 

我が家庭の資産は何があるだろう。
貯金、家、家具くらいか。
重要なのは、財産分与の対象は婚姻期間中に増えた資産だな。

 

 

まず、家庭用の銀行口座には500万円ある。
だが、このうち100万円は私の独身時代に貯めた貯金だ。
そのため、財産分与の対象は400万円だ。

 

 

また、結婚後にパートを少ししていたときの貯金が50万円ある。
この貯金50万円は、夫には言ってなかったのでヘソクリみたいなものだ。

 

 

この口座は、きちんと夫に伝えるべきなのか?
これは、弁護士さんに相談しよう。※1

 

 

最も大きい資産は家だ。
結婚2年目に買ったのだから、財産分与の対象だ。

 

 

横浜市内の中古マンション。
70平方mで、2LDK。
購入価格は、総額4,000万円。
頭金200万円+ローンは3,800万円。
現在のローン残高は3400万円まで減った。

 

 

この場合、どう分けるのか?
調べてもよく分からない。
これも、弁護士さんに相談しよう。※2

 

 

・養育費
我が家には5歳になる息子がいる。
離婚後は、夫に養育費を請求しよう。
養育費は、婚姻費用と同様に算定表から求めるのか。

 

 

養育費の条件

  • 旦那さまの年収600万円
  • まおさんの年収はゼロ
  • 子どもは5歳の息子が1人

 

算定表に当てはめると、毎月6〜8万円となる。
ちょうど間を取って、7万円になりそうだ。

 

 

さすがに婚姻費用よりは低くなる。
婚姻費用が毎月13万円だが、養育費となると毎月7万円。
いまより6万円も下がるのは金銭的に痛い。

 

 

逆に、夫の負担は今より6万円も減るのか。
これでは、夫は離婚したいと思うはずだわ。

 

 

もし今後、婚姻費用や養育費が滞納されたら面倒だな。
夫からの婚姻費用13万円は、今のところ支払われている。
だが世間では、例え養育費を取り決めても20%程度しか支払われてない。

 

 

支払いが止まった場合は、都度連絡を取って催促するのか。
だが、催促したからと言って支払うとは限らない。
そうなると、面倒だが給与差し押さえをするしかないな。

 

 

支払いを受ける側も、精神的な負担があるなぁ。

 

 

・慰謝料
夫はおそらく不倫してた。
なぜなら、家のパソコンで『ラブホテル 渋谷 安い』って検索していた。

 

 

不倫慰謝料の相場は100〜300万円ほどらしい。
それだけあれば、将来の貯金として心強い。

 

 

だが、私は不倫疑惑の段階で夫を問い詰めてしまった。
前もって、証拠などは集めてはいなかった。

 

 

結果、夫は不倫を認めることもなく、別居に至った。
これでは、例え裁判をしても不倫慰謝料は取れないだろう。

 

 

失敗した!
証拠があれば100〜300万円もらえたのか!

 

 

離婚したら収入は間違いなく減るだろう。
例え養育費を受け取っても、年間84万円だ。
もらえるお金は多い方が良いに決まっている。
そう考えると、不倫慰謝料100〜300万円を逃したことは大きい痛手だ。

 

 

勢いで問い詰める前に、
証拠集めをしておけばよかった…。

 

 

もっと言えば、
セックスレスの時点で、
疑っておけばよかった…。

 

 

・親権
親権は母親が圧倒的に有利らしい。

 

 

10歳以上からは子どもの意見を聞くこともあるみたいだけど、我が子はまだ5歳。
それに、別居するときに一緒に連れてきている。

 

 

だが、念のために弁護士さんに聞いてみよう。※3

 

 

・面会交流
おそらく、夫は面会交流の実施を求めてくるだろう。
同居中は、たまには遊んでいたし、会いたがるだろう。

 

 

ただ、私は面会交流に後ろ向きだ。
大事な我が子を、夫には会わせたくない。

 

 

夫は、私たちを裏切って不倫していた。
不倫を問い詰めた私に暴力を振るった。
父親としては、間違いなく失格だ!

 

 

だが、夫に会わさないのは、子どもにかわいそうな気持ちもある。
最近も、お父さんのことを気にする発言もしていることだし。

 

 


 

自分で分かる範囲で、離婚条件の整理はできた。
ただし、私では判断できないことが4つほどある。

 

 

本には基本的なことは書いてあるが、実際は本では判断できないことが多い。
残りは、弁護士に聞いてみるしかないな。

 

 

弁護士への質問事項
※1
夫の知らない私の貯金は申告すべき?
※2
家の財産分与の方法は?
※3
親権は私(妻)が得られそうか?
※4
夫が面会交流を希望した場合、応じるべきか?

 

 

これらさえ明確になれば、方針を考えられる。
そして、交渉を始められる。

 

 

では、弁護士さんに相談しに行こう!

 

 

笑顔の女性61

 

≪弁護士との相談内容≫

 

 

 

 

財産分与で質問が4つあります。

 

1つ目は、ヘソクリの財産分与についてです。

 

私は結婚後に2年ほどパート勤務していました。そこで給与は、パート先に作らされた銀行口座に振り込まれ、総額50万円ほどは今までほとんど手を付けていません。

 

夫はこの口座の事を知らないと思いますが、私から言うべきでしょうか?
夫から指摘されても、『家庭のために使った』などと言って、ごまかしたいのですが。


 

 

こちらからわざわざ言わなくて良いです。
もし旦那さまから指摘された時に、なんと言うかどうかを考えれば良いでしょう。

 

ごまかしても良いと思いますよ。
口座も閉じたとでも言って良いでしょう。
旦那さまも、口座番号など知らないでしょうから。


 

 

 

 

 

財産分与の話し合いでは、みなさん正直に話すのでしょうか?
それとも、できるだけ隠そうとするのですか?


 

 

ほとんど人は、できるだけ隠そうします。
相手から指摘されたり、調停だと調停委員や裁判官に言われたら、渋々出しますね。


 

※2つ目の質問は不動産です。
複雑なので読み飛ばしても問題有りませんが、大きなお金が関わる部分です。

 

 

 

 

2つ目の質問は、家の財産分与についてです。

 

 

結婚2年目に、マンションを買いました。

 

 

横浜市内の中古マンション。
70平方mで、2LDK。

 

 

購入価格は、総額4,000万円。
頭金200万円(2人で貯めた貯金)+ローンは3,800万円。
5年間のローン返済して、現在のローン残高は約3,400万円です。

 

 

この場合、住宅はどう分けるのでしょうか?


 

 

不動産の財産分与については、様々な方法があります。
売却前提か保有前提がありますが、まずは売却前提で考えてみましょう。


 

・不動産の財産分与の方法(売却)

 

売却金額を受け取る際、ローン残高と売却手数料を支払います。
残ったお金が財産分与の対象となり、2人で分けます。


 

不動産売却の流れ

  1. 不動産屋に売却価格の査定を依頼する。
  2. 買い手を募集する。
  3. 買い手が見つかると、売買契約を結ぶ。
  4. 決済時にローン残高と売却手数料を支払う。
  5. 手元に残る金額が確定する。

 

 

@不動産屋に売却価格の査定を依頼する。

 

売却する場合、まず最初に不動産会社に売却額を効くことから始めます。
不動産会社に問い合わせることでいくらくらいで売れるかが分かるのです。


 

 

できるだけ高く売却したい場合はどうすれば良いのですか?


 

 

どの不動産やも得意・不得意があります。
そのため、できるだけ多くの不動産屋に査定をしてもらった方がいいでしょう。
一括査定なら、一度の手続きで複数の不動産屋に価格を聞くことができます。


 

 

A買い手を募集する

 

一括査定で最も条件が良い不動産屋と売買に向けて相談します。

 

そして、実際に売りに出す金額を決めて、HPなどに掲載して買い手を募集します。


 

B買い手が見つかると、売買契約を結びます。

 

買い手が見つかると、売買契約を結ぶことになります。
銀行にも連絡し、ローンの早期返済も伝えましょう。

 

あとは、決済日を待つのみです。
決済費は、契約日の1〜2ヶ月後になることが多いです。


 

C決済時にローン残高と売却手数料を支払う。

 

決済の時、売却代金があなたの銀行口座に入ってきます。
ただし、同時にローン残高と売却手数料を支払うことになります。


 

※売却手数料の代表的な例
融資の早期返済手数料
売買仲介手数料
契約書の収入印紙代
登記費用

 

※売却手数料の総額は、売却価格の約5%程度です。

 

E手元に残る金額が確定する。

 

売却代金から、ローン残高と売却手数料を差し引いた金額が、財産分与の額となります。
これを、2人で均等に分けます。


 

・不動産の財産分与の方法(保有継続)

 

売却したと想定した金額から、ローン残高を差し引いた金額が財産分与額となります。
その金額と、貯金などの他の資産と合算して、財産分与を計算します。


 

保有継続の場合の流れ

  1. 不動産会社の査定額を基準とする。
  2. 査定額からローン残高を差し引いた金額が財産分与の対象となる。
  3. 財産分与対象の半分を、保有側から非保有側に支払います。

(手数料を考慮しないのが一般的です。)

 

※ここがポイント
保有側は、査定額が低くなれば有利。
非保有側は、査定額が高くなれば有利。

 

 

売却する場合と、保有継続する場合で、少し方法が違うのですね。


 

 

そうです。
家の財産分与の場合、まずは売却か保有継続かを決めなければなりません。


 

 

売却前提だと、家が売れなければ離婚はできないってことですか?


 

 

いえ、先にお金の計算方法を決めておいて、売却できた時点で清算するのが一般的です。
売れるのを待ってたら、なかなか離婚できませんからね。


 

 

 

 

 

私の場合は売ることになるでしょう。
夫一人で住むのに、2LDKは広すぎるので。

 

できるだけ多くのお金を残したいですが、何かコツはありますか?


 

 

家の売却前提でお金を多く残すコツは、できるだけ高く売ることです。
そのため、できるだけ多くの不動産屋に査定をしてもらった方がいいでしょう。
一括査定なら、一度の手続きで複数の不動産屋に価格を聞くことができます。


 

 

複数の不動産会社に査定を依頼して、そんなに価格は変わるものですか?


 

 

大きく異なります!
100万円や200万円など簡単に変わってきます!

 

どの不動産会社も、得意・不得意が有ります。
そのため、複数の不動産会社に査定依頼すれば、高く売れる条件を見つけることができるのです。


 

 

(不動産の説明終わり)

 

 

 

 

 

3つ目の質問は、親権についてです。

 

親権は母親が圧倒的に有利と聞きました。
私の場合、息子の親権者になれるでしょうか?

 

息子は今私と暮らしております。
祖父が働いており、金銭的に問題もありません。


 

 

子どもの親権は、大きく揉める項目の一つです。
もし裁判となると、様々な条件・状況から、慎重に判断します。
ただ、現実的には母親が有利になっているのは事実です。

 

ちなみに、旦那さまは、不倫疑惑や暴力があったのですよね?


 

 

 

 

 

はい、ありました。

 

同居期間中には、夫は不倫疑惑がありました。
また、別居直前には、私へ暴力を行いました。


 

 

結論から申しますと、まおさんが親権を取れる可能性は非常に高いです。

 

まず、親権争いでは母親が有利になっています。
不倫疑惑と暴力は、親権者を決める点では減点項目です。
また、現状維持も重視されており、今息子さんと同居されていることも有利です。


 

 

なるほど。
それを聞いて安心しました。


 

 

親権はまず大丈夫でしょう。
ただ、旦那さまは面会交流を求めてくる可能性があります。


 

 

 

 

 

最後の4つ目の質問は、面会交流についてです。

 

夫が面会交流を求めてきた場合、行わないといけませんか?
できれば、夫とは二度と会いたくないので面会交流はしたくないのですが。


 

 

交渉で面会交流の設定しない人もいます。
例えば、養育費を安くする代わりに面会交流を無しとする、などです。

 

ただ、旦那さまがどうしても面会交流を希望した場合は断れきれないでしょう。
なぜなら、調停や裁判をすることになると、調停委員や裁判官は面会交流に積極的だからです。


 

 

えぇ!?
調停委員や裁判官は、面会交流に積極的なのですか?


 

 

現在の家庭裁判所は、面会交流にとても積極的です。

 

子どもは、普段一緒に暮らしていない親(主に父親)とも会うことで、両親から愛されているという感情を持つことができます。そう思えることで、心が健全に成長できると考えられているのです。


 

 

 

 

 

なるほど。わかりました。

 

夫が求めるなら、面会交流は設定しようと思います。
夫のためと言うより、大事な子どもの心の成長のためです。

 

ただ、私は今後は実家の名古屋に住む予定です。
条件として、『夫が名古屋まで会いに来ること』『当初は3ヶ月に1回』などの条件を設定することは可能でしょうか?


 

 

はい、旦那さまが合意さえすれば可能です。


 

 

ありがとうございます。
疑問点が解消されました。


 

 

では、旦那さまとの離婚協議を進めてよろしいでしょうか?


 

 

はい、お願いします。


 

夫とは、『離婚に合意するかどうか』では、既に離婚で合意済みだ。
残された問題は、離婚条件だ。

 

 

簡単に決まるとは思っていない。
お金や子どものことを決めることになるので、大きく揉めるかもしれない。

 

 

だが、早く離婚したいからと言って妥協だけはしたくない。
離婚後の生活を考えたら、できるだけ多くのお金を得ておきたい。

 

 

時間はかかるかもしれない。
だが、私と息子の未来のために、
心を強く持って闘おうと思う。

 

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