STEP6!離婚条件の交渉!

相談事例

何度も離婚協議をしたが、相手は離婚に合意しなかった。
そのため、話し合いは離婚調停までもつれ込んだ。

 

2回目の離婚調停で、相手は離婚を受け入れる考えを示しだした。
別居開始してから3か月経とうとしていた

 

そして、3回目の離婚調停で、離婚することには合意できた。
ついに、離婚成立が現実的になった。

 

しかし、まだ大きな問題が残されている。
離婚条件を決めなければならないのだ。

 

離婚条件で話し合うべきことは多い。
お金に関しては、慰謝料、財産分与、養育費。
子どもに関しては、親権、面会交流。

 

最初、これらの条件はすぐに決まると思っていた。
もう離婚成立は目の前だと思い込んでいた。

 

だが、現実は違った…。

 

まず、お互い子どもの親権を要求した。

 

私もそうだが相手も、子どもは自分が育てていきたいと希望していた。
そして、双方が普段の育児への貢献度合いを調停委員にアピールした。

 

我が家では、二人で育児を行ってきた。

 

夫は、平日は仕事を早めに切り上げて育児に参加。
休日は、一日中子どもの面倒を見ていた。

 

妻である私は、家事をしながら朝から晩まで育児。
生まれたばかりのことは寝る間も無く授乳。
3歳になっても入れではほぼ付きっきりで見ている。

 

お互い育児は積極的にしてきて、どちらが引き取っても十分世話をしていけそうだ。
お互い、どうしても親権は譲りたくなかった。

 

議論は長引くと思われた。
だが、親権はあっさりと母親に決まった。

 

調停委員は双方の話を聞いたものの、早い段階で母親が親権を持つことを提案してきた。
理由は、まだ子どもが幼いうちは、母親と暮らすのが良いという判断らしい。

 

母親に育児放棄や虐待などが無い限り、家庭裁判所としては母親が親権を持つと判断するのが慣例だという。
例え裁判に至っても、結局は母親が親権者に指定される流れだと説明された。

 

父は、親権を泣く泣く諦めた。

 

次に、激しく争ったのは財産分与だ。

 

財産分与とは、婚姻期間中に増えた財産を2人で分けることだ。基本的には、婚姻期間中に増えた資産は、どちらの名義で保有してようが、同じ額だけ取り分がある。

 

だが、お互いが個人で貯めていた貯金や小遣いなどの扱いを巡って、なかなか話が進まなかった。相手はいくつか銀行口座を持っているはずだが、一つしか無いと言い張る。他にあるはずの銀行口座の存在を認めない。

 

相手には〇〇銀行の口座があるはずだが、『そんな口座は無い』と言い張ったのだ。
私は到底納得できるはずがない。通帳も見せてきたではないか。
しかし、相手は自分名義の預貯金は隠そうとしていたので長引いてしまった。
財産分与は、隠しきった者が得するのか。

 

結局、相手は銀行口座は無いと言いとおした。
私は、その銀行口座の存在を証明できなかったのだ。

 

納得できなかったが、双方が提出した口座残高コピーを元に財産分与の清算額は決まった。

 

家をどうするかも揉めた。

 

ローンを組んで10年前に買った
家の資産価値は大きいが、まだローンが半分以上残っている。

 

売却してしまおうかという話も出たが、夫が保有することにした。
結局、不動産査定額からローン残高を引いた額を財産分与額として、現金で精算することにした。

 

養育費は、算定表を基にしてすぐ決まった。
婚姻費用の金額の約7割くらいだ。
調停員は、『養育費が決まった瞬間に夫の顔は明るくなった』と言ってきた。
今まで支払っていた婚姻費用が、いかに夫を苦しめていたのかが分かった。

 

離婚に際して、慰謝料を請求しようとした。

 

今回の離婚原因は、夫の暴言が原因だ。
普段から、言葉による暴力を受けてきた。

 

私は、夫の暴言が離婚原因だと主張した。
もちろん、相手は否定してきている。
当然、慰謝料の支払いを拒否した。

 

だが、証拠となるとほとんど何もない。
言葉による暴力は証拠が残らないので、なかなか第三者に理解されにくい。

 

調停委員は、私の話を理解はしてくれた。
だが、言葉による暴力は証拠が残りにくいが、証拠が無ければ判断できないとのこと。調停委員は、離婚原因は性格の不一致でまとめようとしていると感じた。
面会交流は月1回となった。

 

場所は、妻の実家の近くの公園。
交流の詳細は、その都度決めようとなった。

 

離婚条件はかなり白熱したが、無事に決まった。

 

あとは離婚成立を待つのみだ。

離婚条件の交渉

離婚条件は大きく分けて、お金に関することと、子どもに関することに分けることができます。

 

離婚条件で話し合う内容

お金のこと
  • 養育費
  • 慰謝料
  • 財産分与
 
子どものこと
  • 親権
  • 面会交流

 

主に話し合うのは、この5項目です。

 

慰謝料

慰謝料が争われる事例では最も多いのは、不貞行為(不倫)です。

 

不貞行為(不倫)が発覚すると、相手に精神的打撃の補償として損害賠償を請求できます。
ただし、慰謝料が認められるためには、相手がその行為を認めるか、認めない場合は決定的な証拠が必要です。

 

配偶者が不貞行為を自白すれば、証拠の有無のよらずに慰謝料を得ることができます。

 

配偶者が不貞行為を認めなければ、あなたが証拠を示さなければ慰謝料は認められません。配偶者が、不倫相手と一緒にラブホテルに出入りする写真などが証拠となります。ただし、これらの証拠をそろえることは簡単ではありません。

 

財産分与

婚姻期間中に増えた資産は、基本的に均等に分けることになります。

 

財産分与の対象は預貯金だけでなく、家(不動産)、車、家具、家電、保険なども含まれます。

 

預貯金は、婚姻期間中に増えた金額が対象となります。双方が、入籍時と別居時の通帳残高コピーを出し合って、貯金がいくら増えたか減ったかを算出します。この時、どちらか一方の名義で貯金していても、共同生活していた期間は夫婦双方に所有権があると見なされます。

 

家(不動産)は、売却するか保有継続かを決めなければなりません。

 

売却する場合は、売却額がローン残高を上回っていれば利益が出ます。その場合は、残った金銭を二人で分け合うことになります。

 

保有を継続する場合は、どちらか一方が所有することになるでしょう。
その場合は、不動産査定額から住宅ローン残高を差し引いた額を元に、金銭で精算します。
ただし、ローン残高が残っている場合は、銀行が連帯保証人から一方を外すことはほぼ認めません。そのため、すでにローンの支払いが残っている不動産は、売却することが多いです。

 

養育費

基本的には、裁判所が公開している算定表を元にして決めます。
算定表に、双方の前年度の年収と、子どもの数・年齢を当てはめると、金額が決まります。
支払い期間は、離婚成立時から、子どもが成人まで(もしくは大学卒業時)です。

 

親権

子どもが幼い場合は、基本的に母親が親権を持つことが慣例となっています。
ただし、育児放棄や虐待などが疑われる場合はこの限りではありません。
また、子どもがおおよそ10歳を超えている場合は、子どもの意見も尊重されます。

 

兄弟がいる場合、親権者が別々になることは稀です。
兄弟は共に暮らすべきというのが、家庭裁判所の考えです。

 

面会交流

離婚成立後、子どもと一緒に暮らしていない親が、定期的に子どもと交流することです。

 

家庭裁判所は、面会交流を強く推奨しています。
面会交流は、子どもが一緒に暮らさない親とも定期的に会うことで、双方から愛されているという実感を得ることができます。このことは、子どもの心の成長に効果があると考えられています。

 

基本的には、月1回数時間、決められた場所で子供と過ごすことになります。

 

離婚調停が不調になるとどうなる!?

調停で離婚が成立しないことを不調と言います。調停が不調になると、離婚を成立させるには裁判を起こす必要があります。

 

審判とは

例えば、離婚には合意しているが離婚条件のわずかな意見の相違で調停が成立しない場合、家庭裁判所の判断で離婚条件を提示する場合があります。これを、離婚における審判と言います。

 

これは、離婚成立に近い事件も全て訴訟にすると、裁判所にとっても当事者にとってもムダが多いので、裁判所の判断で離婚問題の解決を図るのが目的です。

 

ただし、審判を行われてからどちらかから2週間以内に異議申立てがあった場合は、審判は効力を失います。一方、異議申立てがなければ、審判は判決と同じ効力があります。

 

先に離婚だけ成立させることは絶対ダメ!

離婚の話し合いをしていると、先に離婚だけ成立させたい場合も出てきます。

 

相手の気が変わらないうちに離婚だけ成立させたい場合や、様々な事情から離婚している方が都合の良い場合などです。

 

ただ、財産分与や養育費の話し合いは、離婚前だから双方本気になって話し合おうとするのです。離婚してしまったら、積極的に財産を開示して財産分与を話し合おうとはしません。また、養育費を払う側(男性)は、できるだけ払わないで済まそうとします。

 

離婚条件は、離婚成立時までに合意することは必須だと考えておくべきです。

 

どうしても離婚だけでも早く成立させる場合

ただ、どうしても先に離婚だけ成立させたい事情もあるでしょう。その場合でも、親権だけは決めておかなければなりません。どちらが子供を育てるか、子どもの居場所を確定させておく必要があるのです。

 

一方、財産分与や慰謝料などは、離婚成立後に交渉可能です。協議でも調停でも可能です。ただし、それぞれ、離婚成立後に請求できる期限が決められているので注意が必要です。

 

離婚後に請求可能な期間
  • 慰謝料:2年
  • 財産分与:3年
  • 養育費:2年
  • 親権:離婚時に合意必須
  • 面会交流:

 

離婚条件が決まると

離婚条件は、簡単に決まるとは限りません。

 

子どもがいる場合、誰もが我が子と暮らしたいと考えるので、親権は取り合いになります。
50代以上の離婚では、老後の安定した生活のために財産分与は妥協できません。

 

離婚調停では、調停委員が過去の例などを参考にして、双方納得する着地点に話を誘導してくれます。また、事前に弁護士に相談すれば、自分の主張がどのくらい認められそうか目途が着きます。

 

離婚条件を決める話は、だいたい1〜2回の調停で決まります。
ただし、財産分与額が大きい場合は、5回10回と長引く場合もあります。

 

離婚条件が決まると、離婚成立は目の前です。

 

次は、離婚の成立です。

 

そして、その後の人生へ…。

 

 

 
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